ストーリー・・・「お迎えにあがりました。カズヒコ様」来る薔薇色の大学生活に胸躍らせ卒業式を終えた戸丸一彦を待ち受けていたのは、黒塗りベンツとありえない展開だった。それまで存在も知らなかった母方の曾祖父が実は小国の大領主で危篤に瀕しており、一目曾孫に逢いたいと願っているというのだ。拉致同然に連れて行かれた母方の祖母の故国。結局間に合わずに曾祖父の死に目に会えなかった一彦を出迎えたのは、曾祖父の妻で広島弁を流暢に喋る絶世の美女アデルだった。一つ年上の「曾祖母」が言うには曾祖父は和彦に遺産を遺していたらしい。その遺産とは名門フリューゲルト公爵家の財産の半分。しかし、遺産相続には二つの条件があって…。
ホームページで「コミックとライトノベル中心の古本屋」とか名乗っておきながら、ライトノベルのオススメがゼロというのはどういうワケだっ!! ということで本日オススメはライトノベルです。
或る日拉致同然に連れて行かれた母方の祖母の故国。そこで右も左も分からないまま相続することになった遺産とそれに伴うゴタゴタの数々。東ヨーロッパの架空の小国レーゲンシュヴァンツ共和国を舞台に、「翼の主」フリューゲルト家の新米頭首とその領民である物の怪たちが繰り広げられるほんわかハートウォーミングコメディ。
1巻と4巻ののサブタイトル通り、フリューゲルト家とその領民たち(物の怪含む)を最初は「世界で一番いらない遺産」ぐらいに思っていた和彦が、「世界で一番すてきな遺産」と思うようになっていくストーリーはお約束といえばお約束。だけどキャラクターがとても魅力的で面白いです。
我が身に怒涛の勢いで降りかかる不運の数々を、持ち前の順応力の高さ・負けん気の強さに、優しさと天下無双のツッコミ体質で乗り越えていく和彦、ケチで横暴に振舞いながらも根は優しい、ヤクザ映画で覚えた広島弁を喋る女ジャイアンことアデル、フリューゲルト一族に使える立場のくせに容赦ない毒舌を和彦にぶつけるブラウニーのピコリーといった面々が繰り広げるかけ合いは可笑しくて、読んでるうちになんだか温かい気持ちになってきます。
また、ラブコメ展開のときのアデルと和彦の可愛さには、読んでる顔がにやけてしまうのを止められません。ブラウニーのピコリー、マルルー、グレムリンのペラジーたち妖精族のマスコット的可愛さは違う意味で顔がにやけますますが。
結構グッとくる展開もあったりして、 優しく、暖かく、バランスの取れた良作。
遠藤淑子とか好きな人にオススメです。
最終巻4巻に和彦の曾祖父ヴェルナーじいちゃんがちょこっと出てくるのですが、これが中々スバラシイ性格の爺さんで。和彦くんは爺さんを2,3発ぶん殴ってもいいと思うなー(死んでるから不可能です)。


